土日を含め6日間の休暇に入ったものの、最初の2日だけは何もしないでだらけた後は採点などの仕事をこなすことになりそうです。授業をまだ引きずっている状況ではありますが、急な変更に翻弄された前期の授業も終了しました。そんなわけで、遠隔授業の総括をしておきたいと思います。
何度か記していたように、勤務校では使用配布型、オンデマンド型、リアルタイム型のいずれのスタイルでやってもいいし、使用するシステム(zoomやらWebExやら)も自分で選んでもよいという決定が下されました。それに伴う私の判断は以下の通り:
語学→資料配布
講義科目→オンデマンド
演習→リアルタイム
今となっては「何を血迷っていたんだ…」としか思えませんが、授業開始前にはこれが最善のように思えたのです。が、結果的に授業準備に追いまくられる結果になりました。提示されたものをすべて実施してみて感じたストレスは、資料配付>オンデマンド>リアルタイムという順でした。リアルタイムにしたのは履修者が10名程度の小さなサイズのクラスだったからなのだろうけれども、トラブルもなく、対面に近い形で授業を進めていくことができました。
予想に反して大変だったのは資料配布型(正確には資料配布型のリーディングとオンラインシステムを使った多読)にした語学。他の言語と違って発音の初歩の初歩からやる必要はないこと、課題の期限だけを定めた資料配布型の方が負荷も時間の拘束も少ないのではないかと思われたこと、40名規模のクラスではリアルタイム配信で通信トラブルなどが起きた際に対応できる自信が持てなかったことからこの形式を採用したわけですが、この判断は失敗だったと感じています。文字情報だけだからなのか、他の形式に比べると指示が伝わらないことがあるため(シラバスやLMS上の指示に目を通さないまま、あるいは、自分の都合のいいように解釈したまま、教員やクラスメートによる修正を経る機会がない)、入学したての1年生には不向きだったかもしれません。
ちなみにオンデマンド型ですが、「動画でかまないようにするには細かい原稿がいるだろう」と考えて講義スライドの原稿を用意することに時間がかかる、スライドに音声を入れて動画ファイルに変換するという程度でもそもそも動画作りに慣れていないということで、予想以上に時間を取られてしまいましたが、慣れや気持ちの割り切りができさえすれば、オンデマンド型もストレスは少なくなるだろうと思います。速度の調節や見直しができるということで、オンデマンド型については学生も好意的でした。
遠隔授業をしてみての教訓は以下の通り。
・自分が続けられる(続けることになってもつらさが少ない)形を選ぶのがとにかく大事
[何をおいても自分が正気を保っていられないとにっちもさっちもいかなくなるし、結局自分でどうにかするしかない(3点目)ので、とにかく続けられること(つらすぎないこと)を最優先にした方がいい。授業が止まってしまったら、教育効果を云々しても意味はない。]
・指示や課題の設定はとにかく細かくする
[LMSのコメント機能の類は初期設定のままで通してしまったのだけれど、それが学生には負担になっていたかもしれない。ちょっとした課題やコメントを求める場合にはその課題に応じてLMSなどを細かく設定しておいた方がいい。それと(特に低学年への)指示については、シラバスや初回オリエンテーションでの資料で終わらせるのではなく、通常よりも細かく・細切れに行っておかないと、学期末にカオスになる。]
・結局は自分たちでどうにかするしかない(情報共有ができる仲間を大切に)
後期の授業が対面か遠隔かはまだ読めない状況(現時点では対面に戻る予定)なのですが、新たな緊急事態で遠隔授業を再び実施することになった場合に心がけたいところです。
コメント